木曜日はレディース・デイだったので、映画を立て続けに2本観た。
まず「アンダーコントロール」
原発に頼らず電力をまかなうことを宣言したドイツの映画。
原発の内部や原発の解体、遊園地として跡地利用されている破棄された原発。
余分なナレーションや音楽を排し、インタビューと映像のみで語られるドキュメンタリー。
答えが導かれるわけではなく、それはこの映画を観た人にゆだねられている。
「輝かしい未来のエネルギー」だったはずの原子力は「厄介者」になり、打ち切られたり、解体されたり。
希望を抱いて「原子力」に関わっていた科学者や技術者たちは、現実に翻弄され、居場所をなくしていく。
原発の跡地が遊園地になり、冷却塔内のアトラクションで子供たちが遊ぶ姿はまるでSFみたい。
正義や真実のもう一つの側面が垣間見える。
次は「地球にやさしい生活」
消費生活にどっぷりと漬かった生活をしていたニューヨーカーの家族が、自分たちの生活を見直すために一年間の限定で、ゴミなし、電気なし、車なし、新品を買わない、などなどの「地球にやさしい生活」を始める。
その一年を追いかけたドキュメンタリー。
地産地消にこだわるため、遠くで生産されるコーヒーも禁止。
リサイクル以外の新しい商品を買うのも禁止。
夫の提案に同意したものの、実験を始める前にあわてて洋服を買いあさり、コーヒーを飲みまくる妻のミシェル。
夫に隠れてこっそりズルをする姿もかわいい。
時にはぶつかりながらも、話し合い、お互いに歩み寄り、問題の糸口を見つけて行く。
夫婦として、お互いの立場を尊重する姿もいいな。
すべてなしにして見えてくるもの。
文明のありがたさであったり、問題点であったり。
段々と不便さを楽しむすべを見つけて行く姿も、観ていてほほえましい。
肩肘張らず、私たちと同じ視線で行動する姿がとってもユニーク。
完璧でなくても、ゆるくてもいいから、できる範囲からエコを楽しむ。
エコに対してゆったりと構えさせてくれる映画だった。
アンダー・コントロール
http://www.imageforum.co.jp/control/
地球にやさしい生活